概要
Real User Monitoring では、アプリケーションの非定型な動作を通知するアラートを作成することができます。複雑な条件、事前定義されたしきい値、平均、比率、パフォーマンスインジケーターメトリクス (Apdex など) を計算する複数のクエリで RUM モニターを作成することができます。
検索クエリを定義する
RUM モニターを作成するには、まず RUM モニターのドキュメントをご覧ください。RUM エクスプローラーで RUM データをフィルタリングするために、1 つまたは複数のクエリを追加することができます。各クエリでは、アプリケーションレベルまたは特定のページのようなより詳細なレベルでスコープを設定できます。
カスタムファセットとメジャーを含め、RUM が収集するあらゆるファセットを使用することができます。ロード時間、経過時間、エラー数などのビュー関連のカウントを測定するには、measure by
フィールドを使用します。
上記の例は、Shopist iOS アプリケーションのビューに対して、Application ID
や View Path
といったファセットを構成した RUM モニターの検索クエリです。このモニター例では、ビューに大量のエラー (例えば、8 個以上) が発生した場合にアラートを発します。
クエリをモニターにエクスポートする
RUM エクスプローラーの検索クエリをモニターにエクスポートすることで、クエリのすべてのコンテキストを保持することができます。
上の例は、1Mb を超える画像用に設定された RUM モニターの検索クエリです。大きな画像は、アプリケーションのパフォーマンスを低下させる可能性があります。
構成済みの RUM モニターに検索クエリをエクスポートするには、Export ボタンをクリックします。詳細については、RUM イベントのエクスポートを参照してください。
アラートのルーティング
アラートを作成したら、メッセージを書いてテスト通知を送信することで、アラートを個人またはチームのチャンネルにルーティングします。詳しくは、通知を参照してください。
アラート設定例
以下の例では、RUM データを使ったアラートの使用例を紹介しています。
売上高の減少
RUM のグローバルコンテキストを使えば、ユーザーごとの購入金額など、ビジネス特有の属性で RUM のイベントをリッチ化することが可能です。
この例では、アプリケーションのほとんどのユーザーが 800 ドルから 1000 ドルを使うと仮定して、ユーザーの支出パターンの週ごとの偏差を発見するように構成された RUM モニターを示します。
今週の支出を先週の支出と比較するには、week_before
などの関数を roll up every
フィールドの横に追加します。また、絶対値を適用して、先週と今週の購買金額の差を計算することもできます。前週との差が 50 ドルを超えたら、アラートで通知を送ります。
エラー率
リクエストに対するエラーの割合から、リクエストの何パーセントがエラーになっているかを計算することができます。
この例では、サンプル Shop.ist アプリケーションの /cart
ページのエラー率に対する RUM モニターを示しています。
パフォーマンスのバイタル
Real User Monitoring では、アプリケーションのパフォーマンスを Core Web Vitals、Mobile Vitals として測定、算出、採点しています。例えば、LCP (Largest Contentful Paint) は読み込みパフォーマンスを測定し、ページの読み込み開始時に 2.5 秒でベンチマークされます。
この例では、サンプル Shop.ist アプリケーションの /cart
ページの LCP に対する RUM モニターを示しています。
このモニター例では、LCP のロードに 2 秒かかると警告し、2.5 秒以上かかるとアラートを表示します。
その他の参考資料